ゴルフクラブを見直してみよう！そのスプーン、本当に必要？

皆さんのクラブセットには、スプーンが入っていますか？

ゴルフでスプーンといえば、3番ウッドのことです。クラブセットを購入するとスプーンが含まれていることも多いですが、スプーンは数あるクラブの中でも、特に難しいクラブとされています。

セットにあるから・・・とスプーンをお使いになっている初心者の方もいらっしゃるかもしれませんが、初心者の方が必ずしもスプーンを使う必要はありません。

この記事では、スプーンとはどういうクラブなのか、そしてアマチュアでも打ちやすいスプーンを3つご紹介します。

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目次

1. スプーンってなに？
1.1. スプーン＝3番ウッド
1.2. スプーンの語源とは

2. スプーンは本当に必要？
2.1. スプーンは特に難しい
2.2. 最近のスプーンは徐々に簡単に

3. スプーンの打ち方3つのポイント
3.1. ボールの位置は適切か？
3.2. 意識しすぎていないか？
3.3. 腕と身体との距離は変わっていないか？

4. アマチュアにもやさしいスプーン3選
4.1. テーラーメイド　M2
4.2. テーラーメイド　GLOIRE G/F
4.3. ピン　Gシリーズ

5. まとめ

1. スプーンってなに？

1.1. スプーン＝3番ウッド

冒頭でもご説明しましたが、ゴルフでスプーンといえば「3番ウッド」のことをいいます。

2番ウッドであるブラッシーも存在しますが、これはメジャーなクラブではないので、一般的にはスプーンがドライバー(1番ウッド)の次に飛ぶクラブとされています。個人差がありますが、スプーンの飛距離は220y前後が一般的なようです。

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スプーンのロフト角は、基本的には15°となっており、モデルによっては13°のものもあります。「3・5・7番ウッド」のように番手が明記されて販売されている場合と、番手ではなくロフト角が表示されて販売されている場合とがありますので、スプーンを購入する際には「ロフト角15°」ということを覚えておくとよいでしょう。

1.2. スプーンの語源とは

語源には諸説ありますが、当時、3番ウッドのクラブフェースはへこんだ形状をしており、それが食器のスプーンに似ていたことから「スプーン」と呼ばれるようになったと言われています。

このように、ゴルフクラブにはそれぞれ呼称(別称)がつけられています。参考までに、各クラブの呼称を確認してみましょう。

あまり一般的に使われる言葉ではありませんが、話の種として覚えておくのもよいかもしれません。

2. スプーンは本当に必要？

2.1. スプーンは特に難しい

スプーンはウッドに限らず、すべてのクラブの中でも特に難しく、シビアなクラブとされています。それには、以下の様な理由があります。

• ヘッドスピードが必要
• ロフトが立っている
• シャフトが長い

2.1.1. ヘッドスピードが必要

まず、地面にあるボールを直接打つ際には、ヘッドスピードが大体45m/s以上ないと、番手通りの飛距離を出すことが難しいです。番手通りの飛距離が出ないのであれば、より簡単な番手に下げた方がいいですよね。

ちなみに、ゴルフの学校事務局がアマチュアゴルファー1,500名に行ったアンケートでは、平均HSは40.21m/s、40歳以下に限定した平均HSでも44.12m/sとなっており、45m/sを下回っています。

2.1.2. ロフトが立っている

ロフトが立っているとは、ロフト角が小さいということです。

ロフトが立っていると、どうしてもボールを上げようと強く意識してしまい、それがすくい打ちからダフリやトップなどのミスを引き起こします。

2.1.3. シャフトが長い

スプーンは、一般的に使われるゴルフクラブとしては、ドライバーに次いで長いクラブです。

クラブが長いということはそれだけ飛距離が出やすいということですが、同時に振りづらさが増します。また、スイングの軌道がより平面的になるので、ミスがショットに反映されやすいです。

さらに、長いクラブは短いクラブに比べて、ボールに当たるまでのクラブヘッドの移動距離が長くなりますから、芯に当てるのが難しくなります。

2.2. 最近のスプーンは徐々に簡単に

これまで、スプーンは数あるクラブの中でも特に難しいクラブとしてご紹介してきましたが、最近、その傾向は和らぎつつあります。

• 重心位置の工夫
• クラウンの形状や素材の工夫
• スイートエリアの拡大
• フェース素材の工夫
• 空気抵抗の低減

各メーカーがこのような工夫をすることにより、最近のスプーンは以前よりもやさしくなってきています。

GLOIRE F |TaylorMade

やはり、他の番手のウッドやユーティリティに比べると難しくはありますが、220y前後の飛距離帯を補うためにスプーンをセッティングしておきたいという方は、最近発売されたやさしいスプーンを選ぶとよいでしょう。

3. スプーンの打ち方3つのポイント

スプーンの打ち方は、基本的に他のフェアウェイウッドと同じになりますので、第3章ではスプーンで打つ際に特に注意して頂きたいポイントをご紹介します。

全体的なフェアウェイウッドの打ち方を知りたいという方は、「真っ直ぐ飛ばしてターゲットへ！フェアウェイウッドの打ち方」という記事をご覧ください。フェアウェイウッドだけでなく、基本的なスイングの仕方を知りたいという方は、こちらのページをご覧になると便利です。

3.1. ボールの位置は適切か？

まず確認していただきたいのは、「ボールの位置が適切かどうか」です。

ボールは両足の中央に置くのではなく、左脇の真下よりもやや右寄りに置くようにするのがポイントです。ボールの位置は両足の中央から左脇の間で、番手が上がるに連れ、中央から左脇に移動させていくのが普通です。そのため、ドライバーの際は左脇の真下に置き、スプーンはそれよりもやや右寄りに置きます。

また、「ボールと身体との距離」も重要です。スプーンの場合、自分の身体とグリップとの間が、握りこぶし2つ分になるようにアドレスをします。その時のヘッドのある位置との距離が、適切なボールと身体との距離になります。

3.2. 意識しすぎていないか？

スプーンでミスをする原因のひとつとして、「苦手意識が強いこと」が挙げられます。

• スプーンは難しいから注意しないと
• ロフト角が小さいからボールを上げないと

このように意識してしまうと、すくい上げるような打ち方になってしまい、ダフリやトップなどの原因になる場合があります。また、スイングが必要以上に大きくなったり、スイングのリズムが狂ってしまう可能性もあります。

苦手意識をなくすことは難しいですが、「絶対にあそこまで飛ばしてやる！」というよりも「あそこまで飛べばまあいいか」ぐらいの軽い心持ちでショットしたほうが良い結果につながりやすいです。

なお、メンタルを鍛える方法に関しては、「プロコーチが教えるゴルフのメンタルの鍛え方」の記事でご紹介していますので、こちらを参考になさってください。

3.3. 腕と身体との距離は変わっていないか？

スイング中、腕と身体との距離は変化していないでしょうか？これをチェックするには、バスタオルを使うのが便利です。

①バスタオルの両端を持ち、ギュッと伸ばして首から掛ける
②バスタオルの両端を持ったまま、左右の長さが等しくなるようにし、クラブを握るように手を身体の前で合わせる
③そのままスイングをし、バスタオルの長さが変わってたるんだりしていないかチェックする

この際、バスタオルが緩んでしまっている方は、身体をしっかり回転できていないなど、スイングに何らかの問題がある可能性が高いです。

バスタオルがたるまないように、つまり腕と身体との距離が変わらないようにスイングできるようになれば、ボールの芯をしっかりミートできるようになります。

4. アマチュアにもやさしいスプーン3選

4.1. テーラーメイド　M2

契約外の選手も多く使用しているとして2016年話題のFWが、「テーラーメイド　M2」です。

• ヘッドの軽量化
• 重心をヘッドの低い位置に
• M2オリジナルの貫通型スピードポケットの採用
• 独自の形状の「フルーテッドホーゼル」の採用

こうした工夫により、

• 飛距離の向上
• 地面からのショットでもよりやさしく
• よりボールが上がりやすく
• ボール初速向上
• 響きの良い打音と打感
• ミスへの寛容性の高さ

以上のメリットを生み出しました。特に飛距離の出しやすさに関しては、多くのプロからのお墨付きを得ています。

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こちらのスプーンは、ロフト角15°、シャフトの長さは43.25インチとなっています。ちなみに、テーラーメイドにはM1というモデルもありますが、こちらは操作性に優れた中上級者向けになっています。M2はM1をやさしくした兄弟モデルとなっていますので、やさしさを求める方はM2を選ぶようにしてください。

4.2. テーラーメイド　GLOIRE G/F

現在、テーラーメイドから販売されているもう一つのモデルにGLOIREシリーズがありますが、これには「GLOIRE G」と「GLOIRE F」があります。両者には、それぞれ以下の違いがあります。

テーラーメイド　GLOIREスペシャルコンテンツページより

Gのキャッチコピーの中に「あの頃の大きな飛びを、もう一度あなたに。」という言葉があるように、Gはよりやさしく、力の衰えてきたシニアにより向いたモデルになっています。

Fは「やさしさで、より強くなる」というキャッチコピーになっており、こちらはGよりもより幅広いゴルファーに適したモデルです。

TAYLOR MADE GLOIRE G フェアウェイウッド |Amazon
GLOIRE F (Fairways) |TaylorMade

まずは、Gの特徴を確認しましょう。

• Fよりも10mmシャローデザインになっており、ボールが上がりやすくやさしい
• 重心距離を短くすることで、ボールがつかまりやすい
• クラウンの肉薄化によるクラブの軽量化
• 切れ込みの深いスピードポケットを採用することで、ボール初速の減少を抑える

続いて、Fの特徴です。

• 高強度のスチールフェースを使用することで、反発力と軽量化を両立
• 広く深いスピードポケットの採用により、ミスヒットでも安定したショットが可能
• 重心位置を最適化することで、やさしくボールを上げられる
• 地面との接地面積が少ない新形状ソールの採用により、振り抜きがよくなった

G、Fともにロフト角16°、シャフトの長さは43インチとなっています。

4.3. ピン　Gシリーズ

ピンのGシリーズには、以下の3種類があります。

• G FW(スタンダートタイプ)―高弾道で飛ばす
• G SF TEC FW―抜群のつかまり
• G STRETCH3 FW―最大飛距離性能

Gシリーズ全体として、以下の特性を持っています。

• リーディングエッジを極限まで地面と近くすることで、インパクト時の打点が高くなり、打ち出し角・スピン量が最適に→最大飛距離を可能に
• 極薄クラウンを採用することにより、重心位置が低くなり、高弾道の球をやさしく打てる
• スチールフェース(軽量・高強度)を採用することで、ボール初速・飛距離を最大限に

スタンダードな”G”に対して、”SF TEC”はウェイトをヒール側に置くことで直進性に優れており、右へのミスを軽減できるようなモデルになっています。

“STRETCH3”は”G”に対して、ウェイトを5%フェースよりにすることにより、低スピンな弾道で飛距離を出しやすい設計になっています。ティーショットの際にも有用なモデルです。

G SERIES FW |CLUB PING

この3モデルのシャフトの長さはすべて43インチですが、ロフト角とヘッド体積にそれぞれ違いがあります。

普段FWだとなかなかボールが当たらない、という方は最もロフト角が大きい”SF TEC”がよいでしょう。ある程度ヘッドスピードがあって、ティーショットで多用したいという方は”STRETCH 3”をおすすめします。

5. まとめ

スプーンは他のクラブに比べると、確かに難しいクラブです。

しかし、最近は技術の進化やメーカーの工夫により、以前よりもやさしいモデルが増えてきました。

スプーンの飛距離帯(220y)は、他のUTやアイアンで補うことは出来ません。ですので、ある程度スイングが身についてきた中級者の方は、先ほどご紹介したようなやさしいスプーンで構わないので、使いこなせるように練習するとよいでしょう。