今さら聞けない最低限のスルーザグリーンでのルール5選

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まだゴルフを始めたばかりのころ、「スルーザグリーンだからOKだな…」と言って、同伴の方が急にボールを移動し始めて焦ってしまった、という経験はありませんか?

スルーザグリーンとは、コース上でティーグラウンドとグリーン、ハザードを除いたすべての場所を指します。この言葉は多くの場合、”スルーザグリーン6インチプレース”というローカルルールに関係して使われます。

このルールは、スルーザグリーン上で好ましくない場所にボールが止まってしまった時に、ホールに近づかない6インチの範囲内なのであれば、ボールを無罰でプレース出来るというものです。

こうした、コース内の広い範囲を占めるスルーザグリーンでのルールを正しく知っておかなければ、恥をかいてしまうこともあるかもしれません。

そこでこの記事では、スルーザグリーン6インチプレースの説明と、スルーザグリーン上でのよくあるトラブルとその対処法についてご説明します。この記事を読んでおけば、きっとトラブルなくプレーすることが出来るでしょう。

目次

1. スルーザグリーンってなに?
1.1. 困ったときは活用しよう!スルーザグリーン6インチプレース
1.2. フェアウェイとラフの総称「スルーザグリーン」

2. スルーザグリーン特有のルール&トラブル4選
2.1. カート道にボールが止まったらニヤレストポイントへ
2.2. 木の下にボールを落としたらアンプレアブルを宣言
2.3. ボールが行方不明になったら1打罰を受けドロップ
2.4. ピッチマークにボールが沈み込んだら無罰でドロップ

3. まとめ

1. スルーザグリーンってなに?

スルーザグリーンとは、ティーグラウンドとグリーン、池やバンカーなどのハザードを除いたすべてのコース中の範囲を指しており、主にフェアウェイとラフのことです。

そして、多くの方は「スルーザグリーン」と聞くと、「スルーザグリーン6インチプレース」を連想するのではないでしょうか。

まずは、スルーザグリーン6インチプレースについてご説明します。

1.1. 困ったときは活用しよう!スルーザグリーン6インチプレース

不利だと思ったら移動できる!スルーザグリーン6インチプレース

“スルーザグリーン6インチプレース”とは、自分にとって不利なところにボールが飛んでしまった時に、ボールから6インチ以内でホールに近づかなければ、そのままボールを置くこと(プレース)が出来るローカルルールです。

例えば、以下のような場面のときにこのルールを使います。

  • 他のプレイヤーが作ったピッチマークやディボット跡などにはまってしまったとき
  • 木の根元にボールが転がってしまい、打つのが困難なとき

※ピッチマーク:ボール落下時に出来るへこみ
※ディボット跡:ショットの時にクラブヘッドが芝にあたり、削り取られて出来た跡

プレースとドロップを混同してしまう方もいますが、プレースは「そのまま自分の手で置くこと」、ドロップは「肩の高さからボールを落とすこと」です。6インチプレースの時には、その名の通りプレースしましょう。

ローカルルールとは、そのゴルフ場やコンペで独自に定められた特別なルールのことをいって、正式な競技会などでは用いられません。

“スルーザグリーン6インチプレースでありがちな誤解3つ”
スルーザグリーン6インチプレースに対する、ありがちな誤解が3つあります。

  • スルーザグリーン6インチプレースは正式なルールではない
  • 6インチ”リプレース”ではなく6インチ”プレース”
  • ルールに甘え過ぎるのはNG
①スルーザグリーン6インチプレースは正式なルールではない

まるで当然かのようにボールを移動させて、同伴者の方に注意された経験がある方はいらっしゃいませんか?

6インチプレースは共通のルールではなくて、ローカルルールに過ぎません。ですがこれを正しいルールと勘違いして、勝手に移動してしまう方も最近増えているようです。こんなことをすると同伴者の方は怒り心頭です。その時々のルールに注意しましょう。

②6インチ”リプレース”ではなく6インチ”プレース”

結構間違えている方も多いのですが、6インチ”リプレース”ではありません。正しくは6インチ”プレース”です。プレースはボールを地面に置くことで、リプレースとは元の場所に置くという意味になります。

スルーザグリーン6インチプレースは、

  • 6インチプレースOK
  • 6インチプレース
  • オール6インチ
  • 6インチ

などと呼ばれることが多いので、覚えておきましょう。

③ルールに甘えすぎるのはNG

「6インチプレースOKだから、どんどん動かしてスコアを上げてしまおう」と考えるのはやめましょう。

ゴルフは、基本的にボールに触れることなくプレーすること(ノータッチプレー)が原則です。ですがこのルールは、芝の状態などでノータッチプレーが厳しいときやスロープレーを防止するために、ゴルフの原則を破って設定されるルールです。

毎回のように移動させていたら、同伴者の方を不愉快にさせてしまうことは間違いありません。ルールをあてにし過ぎないようにしましょう。

6インチプレースするときに注意したい4つのポイント

スルーザグリーン6インチプレースを適用するときには、以下の4つに注意しましょう。

  • 絶対に”6インチ”を守ること!
  • 実力のある人はルールを使わない
  • 6インチプレースが嫌いな人に注意
  • ボールを拭く前にルールをチェック
①絶対に”6インチ”を守ること

移動させるときには絶対に「6インチ=15.24cm」以内で移動させて下さい。

「6インチ…大体これくらいかな?」といって、20cm動かしてしまう人もいれば、平気で1mぐらい動かしてしまう人も中にはいるようです。

もちろん、移動の度に定規やメジャーで計測する必要はありません。ですが、一部のゴルフ場では6インチの目安が描かれたスコアカードもあるのでそれを参考にしたり、プレーをする前に自分の持ち物や手で大体の目安をつけておくといいでしょう。

たとえば、このスコアカードケースは、縦の長さが約15cm=6インチに作られています。このケースをプレーの度に持ち歩くようにすれば、6インチプレースの際も悩むことなくプレースすることが出来ます。

ケースa

スコアカードケース 縦大きめサイズ |楽天市場

身近なものでは1000円札の長辺がちょうど15cmで、また、iPhone6/6s Plusの縦の長さは15.82cmになっています。プレーする前に確認をしておきましょう。

6インチ以上動かしてしまったり、ホールに近づくように移動させてしまうと、”誤所からのプレー”で2打罰です。そしてこんなことを何度も繰り返していると、最悪の場合競技失格もありえますので気をつけましょう。

②実力のある人はルールを使わない

スロープレーになりにくい人や多少ライが悪くてもそれなりに打てるような方は、このルールを使わないようにしましょう。

ゴルフの原則は「あるがまま」なので、このルールを使わないに超したことはありません。ある程度実力がある人、スコアが大体110を切っている人であれば、ゴルフの原則のままにプレーしましょう。

スロープレーになりがちな方も、「どうしても打てない!打ってもこれは絶対にダメだ!」という時だけ、このルールを使うようにしましょう。

③6インチプレースが嫌いな人に注意

6インチプレースが嫌いな人と一緒にプレーするときには、このルールを使わないようにして下さい。

6インチプレースは、重要なゴルフの原則を破ったものなので、反対しているゴルファーもかなりいます。そういった方の中には、「6インチプレースなんて外道だ!」というように、6インチプレースを心の底から、本当に嫌っている人もいます。

そのような方と一緒にプレーするときに、もし6インチプレースでもしようものなら、きっともう一緒にゴルフすることは叶わなくなるでしょう。

また、海外では基本的にこうしたルールがなく、このルールを説明すると嫌な顔をされたり、驚かれたり、あるいは笑われたりしてしまうようです。

ですので、もし同伴者の方がこのルールを極端に嫌がる方や外国の方だった場合、海外でプレーするときなどは、このルールを使用しないほうがいいでしょう。

④ボールを拭く前にルールをチェック

ボールに泥がついていたからといって、すぐに拭かないようにしましょう。ボールを拭く前に、今回のルールに「6インチプレースの時にはボールを拭いてもいい」という文言があったかどうか確認して下さい。

多くのゴルフ場・コンペでは、6インチプレースをした際にはボールを拭くことが認められています。ですが、ボールを拭けるかどうかはその時々のローカルルールによりますので、プレーし始める前にチェックしておくようにしましょう。

1.2. フェアウェイとラフの総称「スルーザグリーン」

スルーザグリーンとは、主にフェアウェイとラフの総称で、ゴルフ規則ではこのように定められています。

「スルーザグリーン」とは次のものを除いたコース内のすべての場所をいう。

a. プレー中のホールのティーインググラウンドとパッティンググリーン
b. コース内のすべてのハザード

ゴルフ規則-第2章59節

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ゴルフ場 |Wikipedia

上の図では、3番と7番がスルーザグリーンに当たります。間違えやすいですが、7番と8番の間、グリーンを取り囲む短い芝の区域であるグリーンエッジ(カラー)はスルーザグリーンの範囲内です。逆にOB(4番)はそもそも「コース外」という扱いですので、スルーザグリーンではありません。

バンカーとは、地面から芝や土を取り払い、代わりに砂を入れて作られた範囲とされています。たとえバンカー内にあっても、下のバンカーのように少しでも草で覆われている部分があれば、その部分はバンカーではないのでスルーザグリーンということになります。

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北海道バンカー |ザ・ノースカントリーゴルフクラブ

ウォーターハザードは黄色か赤色の杭で示されます。杭と一緒にライン(紐)で示されている場合もあります。ウォーターハザードを示す杭そのものはハザード上とみなされ、杭の内側(スルーザグリーン側)同士を結んだ仮想のラインより内側がウォーターハザードとなります。ラインも併用されている場合には、そのラインの外側が境界線になります。ラインそのものもハザード上にあるということです。

ウォーターハザード2

どちらのハザードの場合も、少しでもボールがその範囲内にあれば、そのボールはハザード内にあるとみなされます。

また、サブグリーンはスルーザグリーンとされます。メンテナンス対策や練習用として、コース内にグリーンが2面あるコースもあり、そのうちプレー中に使われていない方のグリーンをサブグリーンといいます。下の写真では、奥がサブグリーンです。

http://lacagolf.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-6da1.html

桜吹雪の緑ゴルフコース |メリーのゴルフ奮戦記

 

サブグリーンはルール上「目的外のパッティンググリーン」とされ、この上にボールがある場合には無罰で救済を受けなければなりません。ボールを拾い上げ、救済のニヤレストポイントから1クラブレングス以内で、しかもホールに近づかない場所にボールをドロップします。

2. スルーザグリーン特有のルール&トラブル4選

ゴルフには審判がいませんから、自分自身でしっかりとルールを覚えておかないとトラブルにも対処できませんし、同伴した方ともルールの食い違いが起きてトラブルになりかねません。

以下では、スルーザグリーン特有の4つのルール・トラブルを基に、その際の対処法などをご説明します。

今回例に挙げるトラブルはこの4つです。

  • カート道にボールが止まってしまった
  • 木のあたりにボールを落として、どうにも打てなくなってしまった
  • ボールが行方不明になってしまった
  • フェアウェイでピッチマークにボールが沈み込んでしまった

それぞれどのように対処していけばよいのでしょうか。

2.1. カート道にボールが止まったらニヤレストポイントへ

カート道にボールが止まってしまった場合、ペナルティなしで、ボールを”救済のニヤレストポイント”から1クラブレングス以内で、ホールに近づかない所にドロップして打ち直すことができます。

救済を受けるためには、「救済のニヤレストポイント」を基準にします。救済のニヤレストポイントは、以下の3つの条件を満たす点です。

  • ボールの止まっている場所に最も近いコース上の場所
  • ホールに近づかない
  • その場所にボールを置くことで、ストロークをするときに、救済を受けようとしている状態による障害が無くなる場所

ボールから最も近い場所といっても、そこにボールを置いてスタンスをとることを考えた時に、スタンスを取る位置がカート道上になるのは避けましょう。スタンスがカート道にかかる場合は救済の対象になります。

例として、下の図をご覧ください。カート道上の赤色の位置にボールが止まった時、救済のニヤレストポイントは黄色の位置です。

ボールが止まっている場所に最も近いコース上の場所と言われれば、紫色のあたりに動かしたくなりがちです。ですが、コース上でスタンスを取ることを考えると、ボールの移動距離が最も短くて済むのは黄色の位置になりますので、ニヤレストポイントはここになります。

ニヤレストポイント

自分がスタンスを取る場所を考慮した上で、最もボールの移動距離が少なくなるような場所を選択して下さい。

2.2. 木の下にボールを落としたらアンプレアブルを宣言

木の根元などにボールが飛び、どうやってもボールを打つことが出来ない状態になった時には、「アンプレアブル」を宣言し、処置を受けましょう。

アンプレアブルとは、「もうプレー不可能です」と宣言することを言います。たとえば、木の根元にボールが飛び、もう絶対に打てないという時や、バンカーに深くのめり込んでしまった時などは、無理をして打とうとするよりもアンプレアブルとした方が、打数を重ねずに済みます。

アンプレアブルを宣言したらまず1打罰を加え、そのあと以下の3つの措置から、自分がベストだと思う措置を決めて救済を受けることが出来ます。

①最後に打った場所にボールを戻す

スルーザグリーン上であれば、最後に打った場所のあたりにドロップをして、再度プレーすることが出来ます。

②ホールとボールを結んだ線上で、ボールよりも後方にボールをドロップ

まず、ホールとアンプレアブルのボールの位置とを、線で結びます。そして、その線上でボールよりも後方にボールをドロップして、再度プレーすることが出来ます。

この時、線上でボールよりも後方の位置なのであれば、距離に関係なく好きなところにドロップできます。

アンプレヤブル 1

ただし、アンプレアブルのボールがバンカー内にある場合には、ドロップできるのはバンカー内のみです。

③ボールから2クラブレングス以内にドロップ

アンプレアブルのボールの位置から2クラブレングス以内のホールに近づかないところにボールをドロップして、再度プレーすることが出来ます。

ただし、これもアンプレアブルのボールがバンカー内にある場合には、バンカー内にドロップしなければなりません。

ちなみに、アンプレアブルで措置を受ける際には、ボールを拭いたり、別のボールに取り替えることが出来ます。

2.3. ボールが行方不明になったら1打罰を受けドロップ

ボールが行方不明になってしまい、5分以内に発見できなかった場合(=ロストボール)には、1打罰を受け、別のボールを打ち直します。5分経ったあとにボールが出てきても、それは紛失球扱いなので打つことが出来ません。

別のボールを打ち直すときには、最後にボールを打った場所の出来るだけ近くにボールをドロップし、プレーを再開することが出来ます。

また、たとえボールを5分以内に発見したとしても、そのボールが自分のものであると確実に判断できない場合には、ロストボール扱いとなりますので、注意して下さい。

ちなみに、ショットをした後に、「ボールが行方不明になった可能性がある」と思ったときには暫定球を打ちましょう。

2.4.ピッチマークにボールが沈み込んだら無罰でドロップ

フェアウェイにおいて、ボールが着地した時の勢いで地面に穴(ピッチマーク)が出来、そこに自分のボールが食い込んでしまった時には、ペナルティなしでそのボールがあった場所に出来るだけ近く、なおかつホールに近づかないところにドロップすることが出来ます。

ピッチマーク

番手ごとの距離の把握 |理想のゴルフ

 

このルールは、

  • 自分のボールが作ったピッチマーク
  • スルーザグリーン上で、フェアウェイの芝の長さかそれより短く刈ってある区域のピッチマーク

この2つの条件をみたす場合にのみ適用されます。

ですので、たとえラフであっても、一部がフェアウェイ並みの芝の長さになっていれば、救済を受けることが出来るのです。

ちなみに、ボールを拾い上げた際にはボールを拭くことが出来るので、付着した芝や土を取り除いてからドロップするようにしましょう。

3. まとめ

ゴルフはルールやマナーに厳しいスポーツであり、その上審判が存在しません。そのため、ゴルファーひとりひとりがしっかりとルールやマナーを守るように心がけていくことが大切です。

特に、コースの大半を占めるスルーザグリーン上でのルールを守らなければ、同伴したプレイヤーとのトラブルが起きてしまうかもしれません。

まずはここに書かれていることを頭に入れて、楽しく気分のよいプレーをしていきましょう。


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