最近ゴルフを始めたという皆さん、ゴルフ保険はご存知でしょうか?
「趣味であるゴルフに保険が必要なの?」
と思われる方もいるかもしれませんが、ボールを使うスポーツですから、怪我をしたりさせてしまったりということも多く、お守り代わりというだけでなく実際に保険金請求される事例も多いのです。
そこで今回は、日本損害保険協会の定める、損害保険募集人の資格を持つ、株式会社ゴルフライブのゴルフの学校編集部が、ゴルフ保険の比較をわかりやすく、かんたんにご紹介していきます。
ゴルフ保険は多くの保険会社が提供していますが、補償内容のパターンはどれもほとんど同じです。
しかし、1年間の保険だけでなく1日から加入できるものがあったり、補償金額や補償の条件が違っていたり、携帯キャリアから加入するもの、クレジットカード会社に申し込むもの、など様々なタイプの保険商品があります。
ここでは、これらの多くの種類の中からゴルフ保険を選ぶポイントと、タイプ別のおすすめ保険商品をご紹介していきたいと思います。
目次
1. ゴルフ保険の比較ポイント
1.1.補償対象と支払われる金額
1.2. 加入期間に応じて支払う保険料
1.3.加入のしやすさ
2. 通年契約でおすすめのゴルフ保険3選
2.1. 三井住友海上「ネットde保険@ごるふ」
2.2. 楽天損保「ゴルフアシスト」
2.3. 東京海上日動「トータルアシストからだの保険」
3. 1日だけ加入できるゴルフ保険のおすすめ3選
3.1. ソフトバンク「ゴルファー保険」
3.2. ドコモ「ゴルファー保険」
3.3. au損保「ゴルフの保険」
4.クレジットカードに付帯したゴルフ保険3選
4.1. セゾンカード「ゴルフ安心プラン」
4.2. アメリカンエキスプレス・プラチナカード
4.3. JAL CLUB-Aゴールドカード
5.ゴルフ保険についてのよくある疑問
5.1. そもそもゴルフ保険は必要なのか
5.2. 保険料の支払いは掛け捨てか積み立てか
5.3.保険がおりないケースはあるのか
1.ゴルフ保険の比較ポイント
それではさっそく、ゴルフ保険を比較する際に見るべきポイントについて説明していきます。
1.1.補償対象と支払われる金額
まず、ゴルフ保険の補償内容は
- 自身の怪我に対する補償
- 他人への怪我や損害に対する賠償責任補償
- 携行品の損害や盗難に対する補償
- ホールインワン・アルバトロス達成の際にかかる費用の補償
の4つです。
これはどのゴルフ保険にも共通しています。
そのため、違いは「補償される対象(範囲)」、「補償金額」の部分になります。
例としては、
・携行品(カメラなど)も補償される保険
ゴルフ用品のみ補償される保険
・ホールインワン達成記念にかかった費用として記念ゴルフ旅行も補償してくれる保険
プリペイドカードは補償されない保険
プリペイドカードでも記念品として特別に作成されたものに限り補償される保険
・ゴルフ場(もしくは練習場)での事故のみ補償される保険
自宅出発から帰宅までが補償される保険
・怪我に対する補償として通院保険金や手術保険金が出る保険
入院保険金のみで手術保険金はでない保険
など、補償される対象や範囲に違いがありますので、この違いに注目して比較検討されるとよいですね。
また、補償金額(支払われる保険金の金額)も大きく違います。
保険商品によって、怪我の補償に対する保険金が高いもの、ホールインワン・アルバトロス達成に対する保険金が高いもの、などの特徴がありますから、ご自身が重視したい内容に焦点をあてて選ぶのもよいでしょう。
1.2.加入期間に応じて支払う保険料
補償内容や補償金額である程度絞ったら、保険料を比較しましょう。
保険料は各社そこまで差はなく、同じくらいの金額に設定されています。
そのため、保険料だけで選ぶのではなく、補償の対象や条件、保険金の金額などの違いをしっかりと把握したうえで保険料を比較する方がよいですね。
特にクレジットカードに付帯されている保険は保険料が比較的安く設定されていますが、補償される内容や補償金額が少ないものがほとんどです。
ゴルフ保険が自動付帯されているプラチナクラスのカードであれば、保険料を別途払う必要はなく一見お得に見えます。
しかし、その分カードの年会費は高くなっているので、トータルで考えるとお得とは言い切れない場合もあり注意が必要です。
1.3.加入のしやすさ
加入のしやすさも重要なポイントです。
まだ年間でゴルフをする回数が少ない方にとっては、1年間の保険よりもまずは1日タイプのゴルフ保険に加入されることをおすすめします。
友人からのお誘いならば、急に前日に誘われた!ということもあるでしょう。
1日のゴルフ保険であればほとんどがインターネットやケータイからの申し込みのため、前日や当日でも加入可能なものが多くあります。
当日にインターネットで手軽に加入できる、という加入のしやすさも、初めてゴルフ保険を検討する方にとっては大事な部分ですよね。
2.通年契約でおすすめのゴルフ保険3選
では次に、実際に1年間の契約期間でおすすめのゴルフ保険を3つ、ご紹介していきたいと思います。
「通年での保険料が安く、補償内容が充実している」ことを基準に選んでいます。
結論だけ先に申し上げると、一番のおすすめは、安心の三井住友系列で、年間3,000円でホールインワン・アルバトロス保証から、ケガ・事故、ゴルフクラブの盗難や紛失まで、しっかり保証してくれる、三井住友海上のゴルフ保険です。
2.1. 三井住友海上「ネットde保険@ごるふ」
【補償内容と保険料】
コース | Aコース | Bコース | Cコース |
死亡・後遺障害 | 320万円 | 280万円 | 280万円 |
入院日額 | 4,800円 | 4,200円 | 4,200円 |
通院日額 | 3,200円 | 2,800円 | 2,800円 |
賠償責任 | 5,000万円 | 1億円 | 1億2,000万円 |
用品損害 | 10万円 | 27万円 | 29万円 |
ホールインワン | 10万円 | 20万円 | 40万円 |
保険料(1年間) | 3,000円 | 6,000円 | 9,000円 |
保険料は1年間で3,000円~18,000円。
上記以外にプレミアムプランが2コースあり、賠償責任補償は最大2億円、ホールインワン補償は100万円まであります。
どちらのプランでも、単純に保険料が上がると全て補償金額が上がるという仕組みではありません。
- Aコース:怪我に対する補償が厚い
- Bコース:賠償責任補償とゴルフ用品損害に対する補償が厚い
- Cコース:賠償責任補償とホールインワン補償が厚い
このように、手厚い補償のポイントが絞られているので、ご自身が充実させたい補償に合わせて選びやすい保険となっています。
怪我の補償、賠償責任補償、ゴルフ用品補償は海外での事故も補償されますが、ホールインワン補償のみ海外での達成は適用外です。
また、賠償責任補償のみ、自宅での事故も補償の対象となっています。
インターネットで24時間365日いつでも申し込み可能ですが、当日の加入はできません。必ず前日までに加入手続きをすませておくようにしましょう。

2.2. 楽天損保「ゴルフアシスト」
【補償内容と保険料】
プラン | ゴールド | プラチナ | ダイヤモンド |
死亡・後遺障害 | 500万円 | 800万円 | 1,000万円 |
入院日額 | 5,000円 | 8,000円 | 10,000円 |
通院日額 | 1,000円 | 1,000円 | 1,000円 |
賠償責任 | 1億円 | 1億円 | 1億円 |
ゴルフ用品損害 | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
ホールインワン | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
保険料(1年間) | 2,870円 | 5,250円 | 7,570円 |
保険料は2,870円~7,570円。
こちらの保険はゴルフ保険の中では珍しく、熱中症の場合も補償されます。また、示談交渉サービスもついており、この2点が大きな補償の特徴です。
しかし、ゴルフ用品補償とホールインワン補償は金額が低いので、主に怪我の補償と賠償責任補償を中心に安い保険料で掛けたい、という方におすすめ。
申し込みはインターネットから当日でも加入することが可能です。
公式ページ https://www.rakuten-sonpo.co.jp/family/tabid/941/Default.aspx
2.3. 東京海上日動「トータルアシストからだの保険」
【補償内容と保険料】
プラン | 1 | 2 |
死亡・後遺障害 | 590万円 | 920万円 |
入院日額 | 3,000円 | 5,000円 |
通院日額 | 1,000円 | 3,000円 |
賠償責任 | 【国内】1億円 【国外】1億円 | 【国内】無制限 【国外】1億円 |
用品損害 | 10万円 | 20万円 |
ホールインワン | 20万円 | 30万円 |
手術保険金 | 【入院中】3万円 【外来時】1万5千円 | 【入院中】5万円 【外来時】2万5千円 |
保険料(1年間) | 5,300円 | 7,800円 |
保険料は5,300円~7,800円。
死亡・後遺障害保険金が高めで、手術保険金も出ます。
また賠償責任補償が無制限(国内のみ)というところが他にはない特徴です。
ゴルフ用品とホールインワンに対する補償が少なめですが、保険料は少し高めのため、賠償責任補償を無制限にしておきたい方におすすめの保険と言えます。
公式ページ https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/travel/golf/
3. 1日だけ加入できるゴルフ保険のおすすめ3選
次は1日だけ加入できるタイプのゴルフ保険について、保険料が安いおすすめの3つをご紹介したいと思います。
3.1. ソフトバンク「ゴルファー保険」
【補償内容と保険料】
プラン | ちょこっと | あんしん | しっかり |
死亡・後遺障害 | 120万円 | 250万円 | 550万円 |
入院日額 | 1,800円 | 3,750円 | 8,250円 |
通院日額 | 1,200円 | 2,500円 | 5,500円 |
賠償責任 | 5,000円万円 | 1億円 | 1億円 |
用品損害 | 10万円 | 15万円 | 20万円 |
ホールインワン | 30万円 | 50万円 | 70万円 |
保険料(1日) | 300円 | 500円 | 700円 |
1日あたりの保険料は300円~700円、ソフトバンクキャリア利用者のみ契約可能です。
ソフトバンクゴルフファー保険は1年タイプもありますが、1日タイプの方は手術に対する補償がついていません。
ポイントはホールインワン補償の金額が高めなこと。
ホールインワン達成を目指す方におすすめの保険です。
公式ページ https://www.softbank.jp/mobile/service/insurance-golfer/
3.2. ドコモ「ゴルファー保険」

【補償内容と保険料】
プラン | おてがる | おすすめ | しっかり |
死亡・後遺障害 | 300万円 | 700万円 | 1,000万円 |
入院日額 | 4,000円 | 7,000円 | 10,000円 |
通院日額 | 2,000円 | 3,000円 | 5,000円 |
賠償責任 | 1億円 | 3億円 | 5億円 |
用品損害 | 10万円 | 10万円 | 30万円 |
ホールインワン | 20万円 | 50万円 | 50万円 |
手術保険金 | 【入院中】4万円 【外来時】2万円 | 【入院中】7万円 【外来時】3万5千円 | 【入院中】10万円 【外来時】5万円 |
保険料(1日) | 300円 | 500円 | 700円 |
保険料は300円~700円。1泊2日まで対応可能です。
ドコモのキャリア利用者のみが対象。
怪我の補償と賠償責任補償が高額であることと、ドコモ契約者はネットワーク暗証番号と生年月日の入力だけで手続きが完了するという手軽さがメリットです。
保険料も携帯電話料金と合算して請求されるため、支払い手続きが不要で手間がかかりません。
公式ページ https://hoken.smt.docomo.ne.jp/golfer/
3.3. au損保「ゴルフの保険」
【補償内容と保険料】
プラン | ブロンズ | シルバー | ゴールド |
死亡・後遺障害 | 100万円 | 300万円 | 500万円 |
入院日額 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
通院日額 | 500円 | 1,500円 | 3,000円 |
賠償責任 | 5,000万円 | 8,000万円 | 1億円 |
携行品損害 (免責金額3,000円) | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
ホールインワン | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
手術保険金 | 【入院中】5万円 【外来時】2万5千円 | 【入院中】5万円 【外来時】2万5千円 | 【入院中】5万円 【外来時】2万5千円 |
保険料(1日) | 428円 | 693円 | 1,051円 |
保険料は1日428円~1,051円で、他社の1日保険より少し割高ですが、2泊3日・3泊4日の場合は同じ内容で530円~1,303円となり、かなりお得です。
補償金額は全体的に少なめではありますが、泊りがけのゴルフの場合には安い保険料で安心を得られるのでおすすめです。
他にも、auかんたん決済が使える、au契約者以外でも加入できる、ゴルフ場での事故だけでなく自宅を出発してから帰宅するまで補償される、などのメリットがあります。
公式ページ https://www.au-sonpo.co.jp/pc/golf/
4. クレジットカードに付帯したゴルフ保険3選
次は、クレジットカードに付帯されているゴルフ保険についてご紹介します。
クレジットカードには手続きなしで付帯している自動付帯の保険と、オプションとして追加で加入できる保険があります。
こちらも保険料が安く補償が充実しているものを厳選しました。
4.1. セゾンカード「ゴルフ安心プラン」
【補償内容と保険料】
プラン | 基本コース | 充実コース |
死亡・後遺障害 | 200万円 | 300万円 |
入院日額 | 3,000円 | 4,500円 |
通院日額 | 2,000円 | 3,000円 |
賠償責任 | 5,000万円 | 1億円 |
用品損害 | 15万円 | 30万円 |
ホールインワン | 10万円 | 30万円 |
保険料(月額) | 300円 | 600円 |
保険料は月額300円~600円とかなり安価ですが、補償もしっかりとついています。
UCカード会員は対象外。
申し込みはインターネットから、またはセゾンカウンター、電話からでも加入できます。
1点注意していただきたいのは、補償開始が申し込みをした翌月1日からとなること。
当日の申し込みはできませんので、早めに手続きするようにしましょう。
4.2. アメリカンエキスプレス・プラチナカード
【補償内容と保険料】
プラン | 自動付帯 |
死亡・後遺障害 | 1,000万円 |
入院日額 | 1万5千円 |
通院日額 | 1万円 |
賠償責任 | 50万円 |
用品損害 | 10万円 |
ホールインワン | 30万円 |
追加保険料 | 0円 |
アメリカンエキスプレス プラチナカードの保有者であればゴルフ保険が自動付帯されており、追加の保険料なしで補償を得られます。
怪我の補償が充実していますし、賠償責任補償は少ないですが、プラチナカード保有者には別で個人賠償責任保険が1億円ついているので、こちらも安心です。
ただしプラチナカードの年会費は143,000円です。インビテーションなしで申し込みできますが、審査がありますので誰でも保有できるわけではありません。
4.3. JAL CLUB-Aゴールドカード
【補償内容と保険料】
プラン | 自動付帯 | オプションA型 | オプションB型 | オプションC型 |
死亡・後遺障害 | 300万円 | 300万円 | 300万円 | 300万円 |
入院日額 | 4,500円 | 4,500円 | 4,500円 | 4,500円 |
通院日額 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
賠償責任 | 1億円 | 1億50万円 | 1億50万円 | 2億円 |
用品損害 | 20万円 | 30万円 | 60万円 | |
ホールインワン | 30万円 | 50万円 | 100万円 | |
追加保険料(1年間) | 0円 | 5,370円 | 8,480円 | 17,440円 |
こちらもゴルフ保険は自動付帯されていますが、ゴルフ用品補償とホールインワン補償はついていません。
この2点を追加でつけたい場合は、オプションで付帯することも可能です。
カードの年会費は17,600円ですから、全ての補償をつけたい方にはトータルで少々割高になります。
5. ゴルフ保険についてのよくある疑問
それでは最後に、ゴルフ保険についてのよくある疑問にお答えしていきたいと思います。
5.1. そもそもゴルフ保険は必要なのか
ゴルフでの事故でもっとも怖いのは、他人を怪我させてしまった場合の賠償責任です。
ゴルフボールは小さいですが非常に固い素材でできていますし、振り上げたクラブの衝撃もかなりの強さです。
それが頭部や目などに当たってしまうと、死亡や後遺障害が残る大怪我になる可能性は高く、賠償金はかなりの高額になるケースが多いのです。
実際に、他の組のプレイヤーにボールを当ててしまい、後遺症が残ったために5,246万円という賠償命令が出た例や、キャディの目に当ててしまい5,000万円の賠償命令が出た例もあります。
「1日だけのラウンドでわざわざ加入するのは面倒だしもったいない」
と思う方には、1日数百円の保険料で加入できる1日ゴルフ保険がありますので、ぜひ検討していただきたいです。
5.2. 保険料の支払いは掛け捨てか積み立てか
保険料が安いのは掛け捨てタイプです。
積み立てタイプは保険料の一部を積み立てられているので、満期時にいくらかお金が返ってきますが、その分保険料が高くなります。
積み立てタイプは日常の怪我や他のスポーツでの怪我なども補償されるものが多いので、広く補償を受けたい方には積み立てタイプがおすすめです。
5.3.保険がおりないケースはあるのか
ゴルフ保険もゴルフに関する事故なら何でも補償されるというわけではないので、保険がおりない場合もあります。
・ゴルフ中にぎっくり腰やヘルニアなった
ゴルフ保険での支払い要件に、「急激かつ偶然な外来の事故」という定義があります。
そのため、持病や慢性的な要因による事故は補償されません。
・セルフプレー中のホールインワン
セルフプレー中のホールインワンはどの保険会社も基本的に適用外としています。
例外として、第三者の目撃を証明できるものや証拠となる映像の提出などが可能な場合のみ補償されます。
・ゴルフ用品の置き忘れや紛失
本人に過失がある場合も適用外になります。
6.自分に合ったゴルフ保険に加入しよう
ゴルフ保険を選ぶための比較のポイントや、おすすめの保険商品をご紹介してきました。
たまにしかゴルフをしない人は1日タイプの保険を、ラウンドや打ちっぱなしの頻度が高い人は年間タイプの保険を、ゴルフ保険が自動付帯されているクレジットカードを持っている人は付帯保険を、というふうに、ご自身に合ったゴルフ保険を選ぶヒントにしていただけたら幸いです。