あなたに適したウェッジでスコアアップ|正しい選び方と打ち方

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主にアプローチショットなどで使う「ウェッジ」。アプローチの出来はスコアに大きく影響しますので、どのようなウェッジを選ぶか、どのようにスイングをするかは極めて重要です。

あなたに適したウェッジを選び、そのウェッジの性能を十分に発揮させられる正しい打ち方を身につけられれば、狙ったところに確実に飛ばせる正確性の高いショットが身につき、スコアアップに繋がります。飛距離を出すだけがゴルフではありません。

この記事ではウェッジを選ぶ際の4つのポイントと、ウェッジの性能を引き出す3つの打ち方のコツ、さらにおすすめのウェッジ3選をご紹介します。

プロフィッター徳嵩 力一
これを読んでウェッジでのショットを上達させ、スコア向上を目指しましょう。
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目次

1. 自分に合ったウェッジの選び方4つのポイント
1.1. ヘッドで選ぶ
1.2. ロフト角で選ぶ
1.3. バウンス角で選ぶ
1.4. シャフト重量で選ぶ

2. ウェッジの打ち方3つのコツ
2.1. グリップを短く持つ
2.2. 体重移動をしない
2.3. ハンドファーストで打つ

3. おすすめのウェッジ3選
3.1. キャスコ ドルフィンウェッジ DW-113
3.2. タイトリスト ボーケイ SM7
3.3. リンクス EKBウェッジ 58°

4. まとめ

1. 自分に合ったウェッジの選び方4つのポイント

ウェッジによって特徴がさまざまあるため、何を基準にして選べばよいのか迷ってしまうこともありますよね。第1章ではウェッジを選ぶ際に特に着目すべき4つのポイントをご紹介します。

1.1. ヘッドで選ぶ

初心者の方の場合、比較的ヘッドが大きいものを選ぶのがよいでしょう。ウェッジに限らず、クラブはヘッドが大きいほうがブレにくくなり、さらにスイートスポットが大きくなる傾向がありますので、初心者の方でもやさしく打つことができます。

続いて、ソール形状も確認してみましょう。ソールには平らなものと丸みを帯びたものがあります。

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平らなものは砂の抵抗を受けやすいため、エクスプロージョンショットを打つのに長けています。バンカーショットの際、砂の爆発によってボールを飛ばすので、打点がズレてもバンカーから出しやすいというメリットがあります。

逆に丸みを帯びたものは、地面に当たっても抜けがよいのが特徴です。

プロフィッター徳嵩 力一
また、真ん中に凹みがあるものもありますが、これは両者のいいとこ取りをしたものであり、バンカーのみならず芝からのアプローチにも適しています。

さらにソール幅にも着目しましょう。幅が広いソールは芝の上での滑りがよい上に、砂に潜りすぎにくいので初心者の方におすすめのクラブです。逆に幅狭なものやソールを多面的に削られたものもありますが、これらはフェースの開きを調整しやすい、つまり操作性に長けていますので、上級者の方におすすめです。

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1.2. ロフト角で選ぶ

ウェッジは以下のように大きく3つに大別されます。

  • ピッチングウェッジ(PW)
  • アプローチウェッジ(AW)
  • サンドウェッジ(SW)

各々ロフト角(シャフトの中心線に対してフェースがどれだけ傾いているか)に差があり、どのようなショットを打つかによってウェッジを使い分けます。

プロフィッター徳嵩 力一
それぞれ「AW」のように刻印されているものもありますが、それよりも「52」のようにロフト角が刻印されていることが一般的です。

ウェッジを選ぶ際には、このロフト角が重要です。一般的にアイアンセットなどを購入するとPWは付属してきますので、別途AWとSWを購入し、ウェッジとして2~4本持つのが主流となります。

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ウェッジを選ぶ際には付属するPWのロフト角を基準としますので、まずはご自身がお持ちのPWのロフト角を確認してください。その角度から4~6度間隔になるようにその他のウェッジを選択します。

プロフィッター徳嵩 力一
たとえばPWが44度である場合は、AW50度、SW56度といったように間隔を揃えます。あるいはより距離を打ち分けやすくするためにギャップウェッジ(GW)を入れ、AW48度、GW52度、SW56度と4本体制にするのもよいでしょう。

ロフト角によって飛距離やボールの上がり方が変わってきますので、各クラブのロフト角に極端に差があると打ち分けが困難になります。ロフト角の間隔は均等にすることを心がけてください。

1.3. バウンス角で選ぶ

バウンス角とは、ソールがどれだけ出っ張っているかを示すものです。このバウンスの大小により地面とソールが接したときにどれだけソールが滑るかが決まります。

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バウンス角はその角度によって、大きく以下の2つに分けられます。

  • ローバウンス:バウンス角0~8度
  • ハイバウンス:バウンス角12~16度

ローバウンスの場合は鋭角になりますので地面に刺さる(ザックリ)可能性が高くなります。しかし、芝の薄い場所や土の上などボールが直に地面に置いてあり浮いていない場所からのショットの場合、正確にスイングできればボールを拾いやすいというメリットがあります。比較的テクニックを使いやすいといえます。

逆にハイバウンスの場合はソールが滑りやすいため、ダフリやザックリのミスが減ります。

プロフィッター徳嵩 力一
バンカーが苦手な方や、芝からのアプローチの際にダフリやザックリのミスが出る方にはおすすめです。しかし、出っ張りが大きい分ソールが地面に弾かれてトップになる可能性もあります。

あなたのスイングや求めるショットに応じて、適したバウンス角のウェッジを選んでください。

1.4. シャフト重量で選ぶ

最後に確認していただきたいのはシャフト重量です。

シャフトはカーボン製とスチール製の2つに大別できるほかに、それぞれの素材の中でもモデルごとに重量が異なりますが、そこまで多くの選択肢があるわけではありません。

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ウェッジを購入するときには、大抵の場合トゥルーテンパー製の「ダイナミックゴールド」か日本シャフト製の「N.S.PRO 950GH」、「N.S.PRO MODUS3」、さらにオリジナルのカーボンシャフトを選択できるようになっていることが多いです。その重量は

ダイナミックゴールド>N.S.PRO MODUS3>N.S.PRO950GH>カーボンシャフト

という順になっています。一般的には、ご自身がお持ちのアイアンと同じくらい、あるいはそれよりも少し重めのシャフトを選ぶのが理想です。ウェッジを選ぶ際にはお持ちのアイアンのシャフトの種類・重さをまず確認するのがよいでしょう。

なお、ウェッジにおいては極力スチールシャフトを選ぶことをおすすめします。

プロフィッター徳嵩 力一
技術の進化により素材によるシャフト重量の差が小さくなってきたいま、重視すべきはシャフト素材による特性の違いです。

スチールシャフトはカーボンに比べてトルク(ねじれやすさ)が小さく方向性に長けていますので、飛距離ではなく、正確なショットが求められるアプローチなどで使うウェッジにはこちらのほうが適しています。

2. ウェッジの打ち方3つのコツ

第2章ではウェッジでショットする際に特に意識すべき3つのコツをご紹介します。ウェッジでのアプローチショットの際は特にダフリやシャンクなどのミスが出やすい傾向にありますので、そうしたミスが出ないように練習に励んでいきましょう。

2.1. グリップを短く持つ

コントロール性を増すために、いつもより少しグリップを短く持ってみましょう。短く持つことでしなりが抑えられるのでシャフトは硬く、ヘッドの重さも少し軽く感じられます。さらにクラブの重心が安定しやすくなるほか、スイングがコンパクトになりますのでミート率が上がります。

プロフィッター徳嵩 力一
目安としては両方の手がグリップの中央あたりくらいにするのが適切ですが、身長の低い人はそれよりももう少し短く握っても問題ありません。

短く握ることで飛距離は落ちてしまいますが、アプローチやバンカーショットでは問題ありません。それよりも思い描いたように飛ばす正確さの方が重要ですので、グリップを短く握ってコントロール性を増しましょう。

2.2. 体重移動をしない

フルショットと違いコンパクトなスイングになるので、そこでフルショットのときのように体重移動を行ってしまうとフラフラとしてバランスを取りづらくなってしまいます。

不必要な体重移動を防ぐためにスタンス幅は少し狭めを意識してください。ちょうど、拳ひとつ分が適当です。

体重の乗せ方は、アドレスの段階で左足に6割程度の体重を乗せておき、そのバランスを維持しながらフィニッシュまで達するのが適切です。

しかし体重を固定することに意識し過ぎて、下半身を固定してしまわないように注意してください。下半身を固定すると動きが不自然になり、余計にダフリなどのミスショットを誘発してしまいます。体重移動しないことと下半身を固定しないことは別ですので、バランスよく軸をブラさないように意識しながらスイングしてみましょう。

2.3. ハンドファーストで打つ

芝からのアプローチの際にはハンドファーストを意識するようにしましょう。

ハンドファーストというと「クラブヘッドよりも手元が先行している状態」と説明されることが多いですが、ここでは「左肩・左手・ヘッドが一直線になること」と理解してください。

アドレスからインパクトまで手首の角度を替えず、胸をしっかり回転させてスイングしましょう。手元ばかりに意識を集中させず、肩から回すことを意識して回転させるのがミスショットを防ぐコツです。

ただしハンドファーストでは弾道が低くなりやすいので、バンカーなどを超えたい場合には若干ハンドレート気味にロブショットをすることをおすすめします。バンカーショットのときにもハンドレートにするのがよいでしょう。

3. おすすめのウェッジ3選

性能がよく、人気が高い商品を厳選して選びました。ウェッジ選びの参考にしてください。

3.1. キャスコ ドルフィンウェッジ DW-113

トゥ側・中央・ヒール側でバウンス角を変えている、トリプルバンスソールを採用。変わった形状のソールですが、これによりどのような状況からでも抜けのいいショットを打ち出せるようにしています。

アマチュア向けウェッジの先駆けといわれるこのウェッジはヘッドが大きくソール幅も広いので、どのような人であっても思ったとおりのショットを実現できることでしょう。

3.2. タイトリスト ボーケイ SM7

ロフト角によって重心の設計を変えるプログレッシブCG、溝の幅を変えるTX4という設計を施すことで、各ロフト角ごとに最適なスピンコントロールを可能にしており、イメージ通りの弾道を打ち出せるようにしています。

また、このモデルはソール形状をF/S/K/D/M/Lと6種類のグラインドから自分のスイングタイプや打つであろう状況に合わせて選ぶことができます。ロフト角だけに注目するのではなくソール形状なども考慮して、ご自身に最適なものを選びましょう。

3.3. リンクス EKBウェッジ 58°

バンカー内の砂が少なく固い場合など、どんな状況であってもバンカーを脱出できるように作られたバンカー専用ウェッジです。

EKB(エクボ)ソールによって、ただ普通にスイングするだけでソールが砂の中に入りエクスプロージョンショットをすることができます。

シャフトは選択できるものの、ロフト角58°、バウンス角11°のみのラインナップとなっており、完全にバンカー専用のウェッジです。バンカーが苦手でスコアを大きく崩す原因になっているという方は、ぜひこちらを選んでみてはいかがでしょうか。

4. まとめ

ウェッジは主にピンから100m以内のアプローチショットやバンカーショットで活躍するクラブです。こうしたショットをいかに攻略するかが、あなたのスコアに直結します。

お持ちのアイアンを確認してクラブの流れを変えないようにすることに加えて、ご自身のスイングタイプや苦手な環境を見極めながら最適なウェッジを手に入れましょう。

あなたに適したウェッジを使えば、スコアアップの早道になることは間違いありません。ぴったりなウェッジで練習を繰り返し、スコアアップを目指していきましょう。

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この記事に登場した監修者(プロフィッター)

プロフィッター 徳嵩 力一

高校・大学とゴルフ部に在籍。大学卒業後、クラブデザイナーの第一人者である故竹林隆光氏が設立、代表を務めた 株式会社コンセプト(現、株式会社フォーティーン)に入社。当時ゴルフクラブを数値で表して、クラブ設計を行う、中空アイアンの発明、 タラコ元祖UTなど革新的なクラブ設計で著名だった竹林氏の元でクラブ理論、フィッティングを学び、3,000名以上にフィッティングを行う。 また、プロゴルフツアーにも参加し、選手のフィッティング、セッティングの提案に従事。有名ツアープロも多くフィッティングしてきた。 在籍時代に競技出場中の小原プロと出会い、小原プロのクラブフィッティングを担当。その後、小原プロのスタジオ、フォースワンカスタムフィッティングの立ち上げに尽力した。