グリーンでボールがギュッと止まる。バックスピンは、ゴルファーなら誰しも一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。
よく、「どうしたらプロみたいにかっこよくスピンをかけられるのですか?」と質問される方がいますが、バックスピンは「かけるもの」というより「かかるもの」と言うことが出来ます。プロがよくやっているバックスピンですが、実は必ずしもスイングを意識してバックスピンをかけているわけではないんです。
では、何が原因でバックスピンがかかるんでしょうか?この記事では、その原因といえる4つの要素と、バックスピンをかけやすくするための「ダウンブロー」に関してご説明します。バックスピンを打ってみたい方は、この記事に書かれている4つの要素を意識してみてください。
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目次
2. バックスピンがかかりやすくなる4つの要素
2.1. ボール&クラブ
2.2. コースの状況
2.3. 風
2.4. クラブの芯でボールの芯を打つ
1. バックスピンとは?
バックスピンとは、その名の通り、ボールの飛ぶ方向とは逆向きにかかるボールの回転のことです。バックスピンが強くかかると、ボールが高く飛ぶという特徴があります。
バックスピンが強いと、ボールが上がりすぎてしまい、その分飛距離が落ちてしまいます。そのため、最近のドライバーは「低スピン」というのを押し出して販売されていることが多いです。
バックスピンを強くかけるのは、グリーンのそばからグリーンに乗せるアプローチショットの時です。バックスピンの強いボールがグリーンに乗ると、
- グリーンに落ちてピタリと止まる
- グリーンに落ちてから弾道とは逆向きに戻る
この2つの現象が起きます。ゴルファーなのであれば、このようになるボールを打ってみたいと憧れたことがあると思います。
レベルの高いゴルファーほど、スピン量を調整するのが上手く、ドライバーの時はスピンを抑えめに、アプローチの時は強めにと調整することが出来ます。しかし、スピン量の調整は、経験が必要なこともあり、初中級者が意図的にバックスピンを行うのは難しいです。
ですが、冒頭でもお書きしたとおり、バックスピンは「かかるもの」であり、バックスピンの強弱はその人のスイングではなく、実は状況に左右されやすいものです。プロは、必ずしも意図的にバックスピンをかけているのではなく、自然にいつも通りのスイングをした結果、バックスピンがかかってしまうことも多いです。
バックスピンがかかる要素を理解すれば、初中級者の方でも比較的バックスピンをかけやすくなります。2章では、バックスピンがかかる4つの要素をご紹介します。バックスピンをかけてみたいという方は、この要素も意識してみましょう。
2. バックスピンがかかりやすくなる4つの要素
2.1. ボール&クラブ
スピンがかかりやすいかどうかは、道具に大きく影響されます。そのため、バックスピンをかけたい場合には、スピンしやすいボールとクラブを使うようにしましょう。
ボールは、いわゆる「スピン系」として販売されているボールを使いましょう。ボールの入った箱の裏面には、そのボールの性能が書かれています。そこに、スピン性能が高いと書かれているボールを選択するようにしてください。
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スピン系のボールに関しては、「あなたに相性ぴったりのゴルフボールで自己ベスト更新」という記事に書かれていますので、こちらも参考になさってください。
クラブは、フェースが「ノーメッキ」になっているものを使いましょう。メッキ加工がされているものだと、ボールの回転が落ちてしまいやすいです。また、ロフト角が大きい物のほうが、バックスピンをかけやすくなっています。ロフト角が大きいほど摩擦力が強くかかるので、スピンもよりかかりやすくなります。
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バックスピンをかけたい場合には、ボール・クラブにも注意が必要です。
2.2. コースの状況
コースの状況というのは、ボールが止まっている場所のことです。ボールがフェアウェイにあるのかラフにあるのか、順目にあるのか逆目にあるのか、ということも、バックスピンのかかりやすさに影響します。
当然かもしれませんが、ラフから打つよりも、フェアウェイから打ったほうがバックスピンがかかりやすいです。ラフから打つと、芝によってショットが妨げられます。
また、順目に止まっているものを打つほうが、バックスピンがかかりやすくなります。逆目だと、ラフからのショットと同様、芝によってショットが妨げられます。
参考: Nasu Chifuriko Country Course Diary
順目とは、芝がカップの方向に傾いて生えている状態で、芝が白っぽく見えます。逆目とは、カップ側からボール側に傾いて生えている状態のことで、緑が濃く、黒っぽく見えます。上の写真だと、ピンの付近の緑が濃い所が順目、その両サイドの白っぽい所が逆目です。
2.3. 風
風も、スピンの強さに影響します。
追い風の場合、飛球方向と同じ方向に風が吹きますが、スピンがかかっている向きとは逆になります。そのため、スピンの強さは弱まってしまいます。ただし、飛球方向と同じ方向に風が吹きますので、ボールが風に運ばれ、飛距離は出ます。
向かい風の場合は、スピンがかかっている方向と同じ方向に風が吹くので、スピンは強まります。ですが、飛球方向とは逆向きの風になるので、飛距離が短くなります。
2.4. クラブの芯でボールの芯を打つ
スピンしやすくするためのクラブとボールを使っても、正しくショットできなければ、バックスピンを強くすることは出来ません。
クラブは、芯で打った時に、最もスイングのパワーを効率的に伝えられるように作られています。ボールも同じで、芯でショットすると、ボールそのものが持つ反発力が最大限に作用します。
ですので、クラブの芯でボールの芯を打つことが出来れば、バックスピン量を格段に増やすことが出来ます。
以上の4つの要素、
- ボール&クラブ
- コースの状況
- 風
- クラブの芯でボールの芯を打つ
これに注意すれば、バックスピンがかかりやすくなります。
さらに、そのホールのグリーンの面が柔らかいのか硬いのか、ピンが上り傾斜なのか下り傾斜なのかによって、グリーンに乗ってから止まるのか、あるいは転がるのかということに影響が出ます。
この中でも、最もバックスピンに影響をあたえるのが、「芯で芯を打てるか」ということです。いくらボールの要素・クラブの要素・コースコンディションが整っていたとしても、正しいスイングをすることが出来なければ、バックスピンを強くかけることが出来ません。
「クラブの芯でボールの芯を打つ」という正しいスイングを習得したい方は、「ビジネスゾーン」の練習が非常に有効です。「【動画有】ビジネスゾーンを完璧にする最短の方法」というページに書かれている方法で練習をすれば、安定した、正しいスイングを身につけることができます。こちらも参考になさってください。
3. バックスピンをかける「ダウンブロー」
バックスピンをかけやすくする打ち方があります。それが、「ダウンブロー」です。ダウンブローとは、クラブヘッドが最下点に達する前、ヘッドが下降を続けている最中にボールを捉えることをいいます。
ダウンブローで打つコツは、以下の4つです。
- アドレス時は、左右均等に体重をかける
- 腰を固定する
- 顔を固定する
- ハンドファーストを意識する
アドレスの際には、左右の足の土踏まずに、同じくらいの体重をかけて下さい。重心が均等になるようにするのがポイントです。
腰はブレないようにしてください。スイングの際に腰が左右に動いてしまう方がいますが、そうするとスイングが安定しません。腰を固定することを意識しましょう。
顔の軸も固定して下さい。もちろん、顔の表面はフォロースルーなどの際に動いてもいいですが、軸は動かないようにしましょう。軸が動いてしまうと、上半身が安定しなくなります。
そして、特に大切なのは、「ハンドファースト」で打つということです。ハンドファーストとは、ヘッドよりも手が先行する打ち方です。インパクトの際に、手元を左足の外側に押し出す感覚を身につけるというのがコツです。
ダウンブローの打ち方に関しては、「グリーンでボールが止まる!正しいダウンブローの基本とコツ」という記事に詳しく記載されています。ダウンブローは難しい技術ですが、こちらに書かれているコツに注意すれば、ダウンブロー習得も夢ではありません。こちらもぜひご覧ください。
4. まとめ
バックスピンでボールをギュッと止める、というのは、多くのゴルファーの憧れです。
そのため、多くの方がバックスピンをかけようとするのですが、その方々はスイングばかり意識されます。しかし、バックスピンはスイングだけで出来るものではありません。その時の道具や状況によっても、バックスピンの強さは左右されます。
この記事では、バックスピンがかかりやすくするための、4つの要素をメインにしてご説明しました。スイングだけではなく、こうした点にも注意すれば、アマチュアの方でも比較的バックスピンをかけやすくなります。以上を参考にして、憧れを実現させてみましょう!