5番アイアンの平均飛距離とスイング上達の5つのポイント

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最近、ロングアイアンと同じように扱われることも多くなった5番アイアン…。苦手意識を持たれている方も多いのではないでしょうか。

また、自分は人並みに飛ばせているのかとお悩みの方もいれば、飛距離が安定しない、スイングがなかなか上手く決まらない、とお悩みの方もいることでしょう。

ツアー6勝をマークしているプロゴルファー、北田瑠衣プロでも、5番アイアンの難しさから、ユーティリティーばかり練習していたほどです。

北田瑠衣
6番、5番アイアンの代わりにユーティリティーを入れてるんですけども、私7番アイアンよりユーティリティーの方が好きなので、ユーティリティーばっかり練習してました。
ゴルフの学校・小原大二郎
それなんか理由があるんですか?ユーティリティーの方が好きっていう。
北田瑠衣
簡単だから。
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※写真は、ゴルフライブ社主催「ゴルフライブサミット」より

そこでこの記事では、まず、アマチュアの皆さんの平均飛距離をご紹介しますので、自分はいまどの程度のレベルにあるのか、確かめてみてください。

その結果、自分は他の人よりも飛ばせていないと判明した方や、元から苦手と感じていた方向けに、5番アイアンを上達させるための5つのポイントを簡単にご紹介します。

この記事を読んで、5番アイアンを上達させ、スコアアップを目指していきましょう。

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目次

1. 5番アイアンの平均飛距離

2. 5番アイアンが難しい5つの理由

3. 5番アイアンが上手くなる5つのポイント
3.1. 他のアイアンと同じ気持で打つ
3.2. ボールは左脇前に置く
3.3. あえてボールを上げようとしない
3.4. 払い打ってミート率を上げる
3.5. 腕ではなくて身体を使って打つ

4. 5Iがダメでも大丈夫!FW・UTという選択肢

5. まとめ

1. 5番アイアンの平均飛距離

5番アイアンの平均飛距離を、男女別、レベル別にまとめました。

←←下記の表は左右にスクロールします→→

5番アイアン:平均飛距離
男性 女性
飛ばない人 平均的な人 よく飛ぶ人 飛ばない人 平均的な人 よく飛ぶ人
140y 160y 170y 80y 110y 140y

Golf Club Distances How Far Should You Hit Each Golf Club? | about sports

プロの方が5番アイアンを使うと、200yという、アマチュアの方からすればとてつもない距離を飛ばすことがありますが、アマチュアの方はそんなに飛ばす必要はありません。

アイアンは「距離を出すためのクラブ」というよりも、「距離を合わせるクラブ」なので、まずは狙ったところに打てるかどうかが大切です。その上で最初は、男性なら140y、女性なら80y飛ばすことを目標にしましょう。

さて、自分の普段の飛距離と比べてみて、「飛ばせていないなぁ…」とお感じになった方もいることでしょう。そうした方は、以下の記事を読んで、飛距離アップを目指していきましょう。

2. 5番アイアンが難しい5つの理由

5番アイアンを難しく感じる理由として、以下の5つを挙げることができます。

  • シャフトが長い→芯に当てにくい
  • ソールが、他のクラブよりも狭い→芝を滑らない
  • UTやFWよりもクラブヘッドが小さい=スイートスポットが狭い→ミスがシビアに出る
  • UTやFWよりも重心が高いので、ボールが上がりにくい→フェースの上下のミスに弱い
  • そもそも、苦手意識を持っていて自信がない→ミスショットが増える

こうした理由をしっかりと理解しておくことで、今後の練習などで、自分のスイングを改善しやすくなります。

ですから、自分はなぜ5番アイアンを苦手と感じているのか、なぜ飛距離が伸びないのか、ということをよく考えた上で、練習に取り組むようにしましょう。

なお、5番アイアンに限らず、そもそもスイングに安定感がないという方は「正しいスイング」を今一度確認する必要があります。以下の記事では、スイングの各パートにおけるポイントを初心者の方にもわかりやすいよう丁寧に説明していますので、こちらも併せてご覧ください。効果的な3つの練習方法についてもご説明しています。

→→→プロゴルファー監修!「ゴルフ初心者がスイングを最短で身につける5ステップ」を読んでみる

3. 5番アイアンが上手くなる5つのポイント

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以下では、5番アイアンを上達させるポイントを以下の5つに絞り込んで、簡単にご紹介します。

5番アイアンを上達させる5つのポイント

  • 他のアイアンと同じ気持ちで打つ
  • ボールは左脇前に置く
  • あえてボールを上げようとしない
  • 払い打ってミート率を上げる
  • 腕ではなく身体を使って打つ

もちろん、他にも上達させる方法はありますが、ひとまず、以下の5つのポイントを実践して、飛距離アップを目指していきましょう。

3.1. 他のアイアンと同じ気持ちで打つ

スイング以前の問題になりますが、難しい5番アイアンを打つときでも、特別に意識せず、他のアイアンを使う時と同じ気持ちでいるようにして下さい。

苦手意識や恐怖心などから、5番アイアンを使う際に意識をしてしまうという方もいるかと思います。ですが、そうした特別な意識はショットの邪魔をするどころか、ミスショットを増やしてしまいます。常に平常心でいることを心がけ、他のアイアンと同じ心持ちでスイングするようにしましょう。

5番アイアンをどうしても苦手だと感じて意識してしまう方は…とにかく練習あるのみです。練習を重ねて上手くなりましょう。そして強い自信を持つことです。そうすれば、苦手意識は消え去ることでしょう。

3.2. ボールは左脇前に置く

ボールは、自分の体に対して、左脇の前にくるようにしましょう。

左脇

アイアンをそれぞれの番手で構えてみると、番手が小さいものほどヘッドが右寄りになってしまいます。そのため、ボールをどこに置くかを意識していなければ、ミスも増えてしまいますし、弾道もブレてしまいます。

また、ボール位置の目安として、一般的には「自分の足に対してどの位置に置くか」というように考えますが、足を基準にしてしまうと、毎回ボールの位置がずれてしまいますよね。

そこで、基本的には常に同じ位置にある「脇」を基準として使います。脇であれば、ボールの位置にずれが生じにくいです。

5番アイアンの時は、左脇の前にボールがくることを、忘れないようにしましょう。

3.3. あえてボールを上げようとしない

「ボールを上げよう上げよう」と意識してはいけません。ボールはクラブが自然に上げてくれるものです。

5番アイアンはシャフトが長めですので、振りたくなるように感じやすいですし、アイアンですから上げたいという気持ちも働きがちです。

ですが、無駄に力を込めて握ってしまうと、スイングが固まり、ミスショットにも繋がってしまいます。また、無理にボールを上げようとすると、ダフったりトップしてしまいやすいです。

ですので、スイングをする際には、決してボールを上げようと意識せず、緩やかなスイングをするように心がけましょう。

「ボールを上げよう」という意識は、自分のスイングに対する自信のなさに起因する場合もあります。いつでもしっかりと狙ったところに打てるよう練習を重ねておけば、「ボールを上げよう」と極端に意識することはありません。

狙ったとおりに打てるという安定性の高いショットを手に入れるためには、ビジネスゾーンを基礎とした正しいスイングを極めることが大切です。以下の記事において、スイングにおいて最も大切な基本の部分を確認してください。

→→→プロゴルファー監修!「ゴルフ初心者がスイングを最短で身につける5ステップ」を読んでみる

3.4. 払い打ってミート率を上げる

5番アイアンを上達させるにはミート率を上げることが重要です。

<ミート率とは>

ミート率・・・どれだけ効率的にボールを打てたかの値。これが高いほど効率的にボールを打てており、スイングが安定していると言える。

ミート率は、<ボール初速/ヘッドスピード>で算出することができ、如何にヘッドスピードの速さを落とさずに、ボールに力を与えることが出来たかを示す。

5番アイアンでミート率を上げるためには、「払い打つ」感じでスイングすることを心がけましょう。

「払い打つ」ような打ち方とは、簡単に言えば、「さっさ」とほうきで床を掃くような打ち方をイメージしていただければよいでしょう。

ボールを打つ際に、ボールへクラブが向かっていく際の入射角と、ボールに当たったあとクラブが抜けていく際の反射角ができるだけ鈍角になるようにして、スイングの最下点(クラブヘッドが一番下に来た点)がボールの真下にくるような打ち方です。

入射角

スイングをする際には、背筋を出来る限り伸ばすように心がけましょう。背筋を伸ばしたほうが肩を回しやすく、入射角と反射角の角度を抑えることができます。

3.5 腕ではなく身体を使って打つ

腕や手ではなく、身体を使って打つようにしましょう。

5番アイアンは他のショートアイアンよりも入射角が緩やかになりやすいので、特別手を下ろすことを意識する必要はありません。

身体を使って打つには、腕と身体を一体化させることを意識する必要があります。

手元は胸の前(体の正面)からあまり動かさず、腕と身体とを一体化させたまま、身体全体をしっかりと回すようにして、身体の向いた分で振りぬいていくようにしましょう。手先だけを独立させて動かしてはいけません。

身体の動かし方としては、クラブと腕が一緒に下に移動し、そしてゴルフヘッドが腰の位置まで下りてきてから身体をターンさせる(腰を回す)感覚で打つことを目安として下さい。そうすると、余裕のあるスイングをすることが出来ます。

身体全体を使って打つことを意識していけば、正確性が向上することは間違いありません。

アイアンの打ち方は以下の2つの記事でも、詳しくまとめてあります。

5Iをもっと上達させたいという方は、こちらも併せてご覧ください。

4. 5Iがダメでも大丈夫!FW・UTという選択肢

「もう5番アイアンなんて無理だ!やってられない!」という方は、FWやUTに乗り換えることも考えましょう。

もちろん、練習を積み重ねて、5Iを使いこなせるように努力することも重要ですが、無理をせずに、比較的楽に使えるFWやUTに乗り換えてしまうのも、ひとつの手です。

I-FW-UT

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ただ、FWやUTにすぐに乗り換えてしまうのはよくありません。

特に、「UTは楽だ」とされている一方で、「UTは中途半端で使いにくい」と感じる方もいます。特に、まだ何の癖もついていない初心者の方からすれば、UTよりも5IやFWを使いやすいと感じることもあるかもしれません。

自分の得意不得意を考えて、最善の選択をしていきましょう。

FWに乗り換えるという方は、9番ウッドか11番ウッドを選ぶようにしてください。UTに乗り換える方は、ロフト角が24°~28°のUTを選択するとよいでしょう。

モデルにもよりますが、これらのFW・UTを選択すれば、大体5Iと同じくらいの150~180yほど飛びます。参考になさってください。

5. まとめ

最近では、ほとんど使われなくなった1~4Iに加え、5Iもロングアイアンとして認識されつつあります。そして、5IをUTに交換するという方もだいぶ増えてきており、そのうち5Iも使われなくなってしまうかもしれません。

ですが、5番アイアンには5番アイアンの良さもあります。5番アイアンのほうが方向性をコントロールしやすく、スピンなどもかけやすいので、使っていて楽しいのはこちらと感じる人が多いのも事実です。

英国のゴルファーであるヘンリー・コットンは、こんな言葉を残しました。

「ロングアイアンは、どのクラブよりも攻撃的な武器だ。本当のゴルフの醍醐味を知りたければ、ロングアイアンを練習することだ。」

この言葉のように、「もっとゴルフを楽しみたい」、「もっとゴルフの深みにハマりたいという方」は、諦めることなく、練習に励んでみてはいかがでしょうか。

なお、この記事では5Iの打ち方のコツについてご説明してきましたが、こうしたコツ以上に、基本となる「正しいスイング」をできているかが重要です。すべてのショットの基本となるスイングを極められていれば、5Iでも苦労しません。

以下の記事では、スイングのグリップからフィニッシュまでの一連の動作に関して詳細にご説明しています。「まだスイングが安定していない」、「基本的なスイングについては理解しているつもりだけど、まだちょくちょくミスが出る」という方はこちらの記事も併せてご覧になり、「正しいスイング」を身につけることを優先しましょう。

→→→プロゴルファー監修!「ゴルフ初心者がスイングを最短で身につける5ステップ」を読んでみる

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この記事で、ゴルフライブ社主催イベントでのコメントを引用した専門家(プロゴルファー)

プロゴルファー 北田瑠衣 プロフィール(LPGAツアー通算6勝)

2002年のプロテストに一発合格を果たして、03年の『プロミスレディス』でツアーデビュー。同年にシードを獲得すると、04年5月の『ニチレイカップワールドレディス』でツアー初勝利を挙げた。多くの女子プロゴルファーを輩出している沖学園の出身で、ツアー通算6勝の実力者。趣味はピアス集め。※写真は、ゴルフライブ社主催「ゴルフライブサミット」より