あなたは、ゴルフスイングで正しく左足を使えていますか?
もし、あなたの今のショットが不安定だったり、ダフリトップが多い、飛距離が出ていないとしたら、左足の使い方が間違っているかもしれません。
左足の使い方が間違っているとよく出てしまうミスにはこんなものがあります。
・ボールがいつも自分の思った方向に飛ばない
・ダフリやトップが多く、なかなかボールにしっかりミートしない
・身体の軸ぶれてしまい、スイングが乱れてしまう
・思ったように飛距離が出ない
ゴルフスイングにおいて「左足」はスイングの軸となるとても重要な構成要素の1つです。
今回は、そんな左足について、あらゆる場面での効果的な使い方をプロゴルファーの私、小原大二郎がまとめてました。
“ざっくり言うと…”
- 左足はスイングの軸であるため、打球の安定に大きく影響する
- 左足の壁が出来ていないと身体が流れ、スイングがブレてしまい飛距離が出せなくなる
- 踏み込む時に左足を少し内股にして母子球で踏ん張ることが大切
- 初心者の方はヒールアップよりもベタ足スイングがおすすめ
- 正しい左足の使い方は身につけるには「ハーフスイング練習法」が効果的
- ハーフスイング練習法」は書籍ザ・ビジネスゾーンp110第3章で詳しく記載!
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目次
1.ゴルフのスイングにおける左足の重要性
1.1. 左足軸のゴルフスイングとは?
1.2. スイングの流れの中での左足の使い方
2. なぜ、ゴルフスイングでは左足の壁が大事なの?
2.1. 左足を踏み込むと、体重移動が簡単!
4. あなたはどっち?左足のかかと:浮かせる(ヒールアップ) vs ベタ足
4.1. ヒールアップのメリット・デメリット
4.2. べた足のメリット・デメリット(初心者なら、絶対にベタ足がオススメ!)
5. ミスにつながる左足の悪い動き3つと解決法
5.1. ①左足が浮く、めくれる
5.2. ②左足が動いてしまう、流れる
5.3. ③左足つま先が開いてしまう
6. 傾斜のある場所での左足の使い方
6.1. 左足下がり(ダウンヒル)のショット攻略法
6.2. 左足上がり(アップヒル)のショット攻略法
1. ゴルフのスイングにおける左足の重要性
ゴルフスイングにおける左足は、ボールの進行方向に対して前側にある為、ショットの飛距離と方向性を決める「軸」となる重要な役割を担います。
スイングの各パートにおける左足のつま先、足の裏、膝などの正しい使い方を学ぶ事で、あなたのスイングを劇的に向上させることが出来ます。
ゴルフスイングにおいて正しい左足の使い方を最短で身につけるには「ハーフスイング練習法」が効果的です。ハーフスイング練習法は書籍ザ・ビジネスゾーンp110第3章で詳しく解説しています。(詳細はこちら)
1.1. 左足軸のゴルフスイングとは?
ゴルフにおいて、スイング中に全身の回転運動の「支点」になるのが左足です。
- 左足を支点にして下半身を固定し、上半身を右後ろに捻って筋肉を引き伸ばしてパワーを溜める。
- 伸ばしきったトップのポイントから反動とパワーを活用して高速回転しながら一気にダウンスイングする
というのがゴルフスイングの基本です。
この一連の動作がスムーズに行われれば、体の回転運動からくるパワーが十分にクラブに伝わり、ボールが勢いよく飛んでいきます。
その為、回転の軸となる左脚は、スイング中は常に固定しておくのがセオリーです。
言い換えると、回転の支点となる左足がぶれたり動いてしまうと、回転軸がずれてスイングが乱れてしまい、自分の思った方向に飛ばす事も、飛距離を出す事も出来なくなってしまいます。
ご自身の理想のゴルフスイングを生み出す為にも、左足の使い方をしっかりと理解しておくことが重要です。
初心者の方でも理想のスイングを身につけることが出来る、ゴルフ上達のためのノウハウが詰まった本が書籍ザ・ビジネスゾーンです。100切りゴルファーを5000人以上生み出しており、初心者の方は必読の一冊です。(詳細はこちら)
1.2. スイングの流れの中での左足の使い方
左足の役割や動かし方は、
- アドレスからトップ
- トップからダウンスイングの始動
- ダウンスイングの始動からフォロー
の、スイングの部分によって変わってきます。
アドレスからトップ
アドレスでは、下半身を固定させて正しい前傾姿勢を作るために、軽く膝を曲げながら真っすぐに伸ばし、重心が身体の中心にくるように構えます。
この時、膝を曲げすぎないように注意しましょう。
アドレスの取り方の基本は書籍ザ・ビジネスゾーンp53第2章「スイングの土台となるアドレス」で詳しく解説しています。(詳細はこちら)
そこからテークバックで上半身を右後ろに捻っていく時にも、下半身が右側に流れてしまわない(スエーしない)ように膝の高さを固定する事が重要です。
その為には、右足の土踏まずに重心がしっかりかかることがポイントになります。
トップからダウンスイングの始動
トップからダウンスイングの始動は、「左足を踏み込む」事でスタートさせることがポイントです。
左足を踏み込むのは、スイングの回転軸となる「腰の位置」を決めるためです。左足を踏み込み、重心を落とす事で腰の位置が決まる。
そして、その位置を軸として腰を回転させる事で、下半身の力をスイングに活かす事が出来ます。
つまり、左足の踏み込みは、腰の回転の場をつくる最初の動作なのです。
正しい左足の使い方を最短で身につけるには「ハーフスイング練習法」が効果的です。ハーフスイング練習法は書籍ザ・ビジネスゾーンp110第3章で詳しく解説しています。(詳細はこちら)
腰の回転は、左腰を支点にして地面と平行方向にくるっと回すイメージで回転させるとうまくいきます。
ここで注意しなければならないのは、左足の踏み込みは「腰の回転軸を作る」ためであって、「左足に体重移動をする」ためではないという事です。
左足を強く踏み込む事に意識が行き過ぎると、過度に左半身に体重移動が起こり、上半身が左に流れて(スエーして)しまいます。
ダウンスイングの始動からフォロー
ダウンスイングによって腰の回転がはじまると、左足に徐々に体重移動させていくことが重要になります。
ボールへのインパクトを迎える直前、左足に全ての重心がしっかりと乗っているようなイメージでダウンスイングを作ります。
ダウンウイングからインパクトに掛けて、左足に体重移動をする理由は2つ。
1つは、インパクトの際に、左手・左足・クラブが一直線に並ぶ「左半身のフラットライン」をつくるためです。
このラインによってスイングのパワーがインパクト時にボールに上手く伝わり、ショットの方向が安定します。
もう1つは、上半身が左に開いたり、流れたりするのを防ぐためです。
インパクトまでに左足でしっかりと地面を踏ん張る事で頭の位置が固定され、左半身の回転軸が出来ます。
その結果、遠心力でヘッドが走り、クラブのしなりが最大限生まれることで飛距離が出ます。
また、フォロースルーの際の横流れ(スエー)も防ぐことができます。
さて、ここまではダウンスイングからフィニッシュまでの間における左足の使い方についてご説明してきました。
しかし、左足の使い方だけを完璧にしたからといって、スイングが完璧になるわけではありませんよね。左足以外の各パーツの使い方もしっかりと把握し、トータルで上達させていくことが重要です。
基本的なスイングの動きを確認し、さらなる上達を目指していきたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。
→→→プロゴルファー監修!「ゴルフ初心者がスイングを最短で身につける5ステップ」を読んでみる
2. なぜ、ゴルフスイングでは左足の壁が大事なの?
「左足の壁」を意識してスイングする理由とは、ダウンスイングからインパクトにかけてクラブを振り下ろした際に、勢い余ってそのまま身体が左側に流れてしまう(スエーしてしまう)のを防ぐ為です。
身体が左側に流れてまうと、スイングがぶれてショットの方向がバラバラになったり、せっかく作り出した回転力を活かせず飛距離が出なくなってしまいます。
左の壁のイメージを掴み、正しい左足の使い方を最短で身につけるには「ハーフスイング練習法」が効果的です。ハーフスイング練習法は書籍ザ・ビジネスゾーンp110第3章で詳しく解説しています。(詳細はこちら)
この写真のように、自分の左側に「壁」があるイメージを持ってスイングし、身体がその壁よりも前にいかないようにしっかりと左足で軸を作る事が重要です。
左の壁を意識する事で、左足で体重をしっかりと受け止め、クラブのしなりが生み出したパワーを余すことなくボールに乗せる事が出来ます。
2.1. 左足を踏み込むと、体重移動が簡単!
ゴルフスイングでは、トップで体重を右足に乗せ、フィニッシュで体重が完全に左足に乗っていることが不可欠です。
左の壁を作り、体重移動をスムーズに行うポイントは、左足を少し内股にして拇指球(ぼしきゅう)で踏ん張る事です。
打った後、内側にブロックされてしまう感じがあれば、OKです。
打った後しっかりと止まることで、ヘッドが走って最大のクラブのしなりが生まれて、距離が出ます。
左足で体重を受け止める感覚を身に付ける練習をする際には、ドアストッパーを使うと効果的です。
左足の下にドアストッパーを挟んで、スイングをすることで、左足の母指球(ぼしきゅう)で地面を掴む感覚を身に付けることが出来ます。
また、打つ前も、打った後も、重心の位置は常に内側を意識しましょう。
そうすることで、力強いボールが打てるようになります。
足の裏で踏み込む感覚を確かめながら、ゆっくりと動作を確認することが大切です。
3. 左足の膝は伸ばした方がいい?曲げたまま?
結論から言うと、左足の膝は伸ばしてはいけません。
アドレス時に作った膝の前傾角度を最後まで保つことで、頭の高さが変わらず、左右にぶれることなく安定したショットを生み出します。
また、膝に余裕を作る事でスプリング効果が期待でき、風などで多少の外力が働いた時や、傾斜のある場所でのスイングでも柔軟に対応する事が出来るようになります。
どんな状況でも微動だにしない安定したスイングが確立できます。
スイング中に膝の角度を変えないようにする為には、「膝の裏」の角度が変わらないようキープする意識を持ちましょう。
なぜならば、膝の裏側には知覚神経があり、膝の角度を意識しやすい為です。
スイング中に変えてはいない箇所は「膝の角度」だけではありません。「股関節の前傾角度」と「背骨の前傾角度」も同様に変わらないように注意しなくてはいけません。
正しいスイングに必須な3つの角度を変えないための方法は書籍ザ・ビジネスゾーンp75で詳しく解説しています。(詳細はこちら)
ドライバーでは飛距離を出す為に、スイング後半かけて左膝の角度を伸ばす打ち方もあります。
この打ち方だと、左膝をピンっと伸ばす事で強烈な左の壁が形成され、そこを支点にクラブヘッドを遠心力で強烈に加速させることが出来るからです。
確かにこの方法であれば、強烈にヘッドが加速していきますが、アマチュアの方が膝を伸ばすような動きというのを意識して練習するのが避けたほうが無難です。
左膝を伸ばさないほうがいい理由
- 膝に負担が掛かり、ケガに繋がる
まず一つ目の理由は、膝の関節に負担をかけてしまう点です。タイガーウッズがまさにそうであったように、膝を負傷し、健全にゴルフを続けられなくなってしまう原因になりかねません。
- インパクトがズレやすくなる
また、膝の角度が伸びる事で頭の高さが変わり、打点がズレてボールにコンタクトさせるのが難しくなります。
その結果、トップやダフリの確率が高くなります。飛ばそうという気持ちが強くなると、膝でジャンプするような動きが出てくることもあります。
あくまでもアドレスの膝の角度を保ってフォローまで行く事が、頭の高さを変えないでインパクトすることにつながっていきます。
そうする事で、方向性や飛距離の安定性は格段にアップするでしょう。
正しい左足の使い方を最短で身につけるには「ハーフスイング練習法」が効果的です。ハーフスイング練習法は書籍ザ・ビジネスゾーンp110第3章で詳しく解説しています。(詳細はこちら)
4. あなたはどっち?左足のかかと:浮かせる(ヒールアップ) vs ベタ足
ゴルフスイングの時に左足の踵(かかと)を上げることを「ヒールアップ」と言い、常に左足が地面と接していることを「べた足」と呼びます。
ヒールアップの動作をした方がいいのか?それとも、べた足の方がいいのか?
プロのスイングを見ても人によって違う為、自分にはどちらが合っているのか悩まれる方もいるかもしれません。
世界的に有名なプロゴルファーでも、タイガーウッズは左足の踵(かかと)を上げませんが、アダム・スコットは逆に踵(かかと)を上げます。
最近のプロ選手の傾向を見てみると、べた足でのスイングを採用している人が比較的多く見受けられます。
出典 | GDO
ヒールアップ・べた足のそれぞれにメリット・デメリットがあり、スイングの形により長所が大きく生かされる場合と、短所が大きく反映してしまう場合があります。
その為、それぞれゴルファーのプレースタイルによってどちらを選択するかは変わってきます。
ヒールアップ・べた足、それぞれのメリット・デメリットをご紹介しますので、ご自分のスイングではどちらを採用するか、参考にしてみてください。
4.1. ヒールアップのメリット・デメリット
【メリット】
- 腰をより広く動かせるようになる
- 飛距離が伸びやすい
- 体重移動がスムーズになる
ヒールアップをするとスイングの時に身体の可動範囲が広がります。
特に腰回りの可動域が広がり、テイクバックで十分に腰を捻らせるので、力が入ったパワーのあるボールを打つことが出来ます。その結果、飛距離を伸ばす事が出来るでしょう。
また、バックスイングからの切り返しでは、踵(かかと)の着地の衝撃によりタイミングがとりやすく、左足の踏み込みを意識しやすくなる為、左足への体重移動をよりスムーズに行えます。
【デメリット】
- 身体全体の動作が大きくなる
- 左足の位置がずれやすく、スエーにもつながりやすい
身体の可動域が広がる事でスイング動作が大きくなりやすく、その分、インパクト面がズレる可能性が高まります。
また、ヒールアップで左足の踵(かかと)をあえて離していることで、左足がアドレスの位置からずれてしまい、身体が横に流れてしまってボールが曲がる原因になります。
ヒールアップによるスイングは、体が硬いゴルファーや、体の回転範囲が狭くなった中高年のゴルファーに特に有効だと言えます。
4.2. べた足のメリット・デメリット(初心者なら、絶対にベタ足がオススメ!)
次に、べた足について見ていきましょう。
【メリット】
- よりコンパクトにスイングがまとまる
- 肩の位置が水平に回転できる
- ボールコントロールがしやすい
踵(かかと)を固定することで大きな動作が起きず、よりコンパクトにスイングができるので無駄なくボールが打てるようになります。
無駄な動きがない分、肩の位置もブラすことはなく水平に肩を回転できるので、ボールコントロールもしやすいのです。
【デメリット】
- 腰の回転が少し不足する
ヒールアップした場合に比べて、かっちりしたコンパクトなスイングになる為、腰の回転が不足しやすくなります。
その為、スイングに若干の窮屈さを感じるかもしれません。
しかし逆に、その窮屈さこそが正しい姿勢をキープ出来ている証拠となります。
身体の軸がぶれにくく、ボールコントロールがしやすくなるベタ足スイングは、アマチュアゴルファーに特にオススメしたい上達法です。
- ボールがしっかりミートしない時
- 傾斜がきつく不安定な足場
- ドライバーなどの長いクラブを使う時
などは、特に意識してべた足スイングが効果的です。是非意識して心掛けてみてください。
5. ミスにつながる左足の悪い動き3つと解決法
ここでは、インパクトからフォローにかけての左足に関して特に多かった悩み3つについてと、その原因と解決法をご紹介していきます。
5.1. ①左足が浮く、めくれる
インパクトからフォローにかけて左足が浮いたり、めくれてしまうと、身体が後ろや左側に流れてしまい、しっかりボールに当たらない事が多くなります。
インパクト以降で左足がめくれやすかったり、浮いてしまう人は、体重が左足にしっかりと移動できていない事が原因です。
ダウンスイングの始まりでしっかりと体重移動をするために、切り返しのタイミングで左足で地面を踏みつける動作を意識しましょう。
また、スイングの際に左足の踵(かかと)に体重が極端にかかり過ぎている事も原因だと考えられます。
改善する為に、左足の土踏まずで常に足が地面と接していること(ベタ足)を意識して感覚を掴み、股関節に体重をしっかり乗せて体が流されないようにしっかりと受け止める練習をしてみてください。
5.2. ②左足が動いてしまう、流れる
左足が動いてしまうと、スイングの軌道がぶれてしまい、スライスやダフリの原因となりますので、改善していきましょう。
具体的に、左足が動いてしまう状態とは、この画像のように左足が体の左側に飛び出している状態です。
左足が動いてしまうのは、腰の位置が目標方向への動き過ぎてしまう事が原因です。
腰の位置が目標方向へ動き過ぎると、人間の身体の構造上、左足だけでは耐えきれなくなって動いてしまいます。
これは、「体重移動=体の移動」だという勘違いが引き起こしています。
体重移動とは、体幹の移動ではありません。体重移動は体の回転に伴うものであり、腰の位置を固定しながら、捻転によって自然と左右の足へ重心を移動させることで修正できます。
腰の位置を固定する為に、左足を意図的に内股にしてスイングしてみてください。左足がしっかりホールドされて、左足に壁を作る感覚を身に付けることが出来ます。
やり方としては、まず、通常のアドレスをしたら左足を内側にいれてください。そしてそのまま、ボールを打ちます。
打った後、内側にブロックされてしまう感じがあればOKです。
打った後しっかりと止まることで、身体の重心が左に流れ過ぎてしまうのを防ぐことが出来ます。
また、左足が流れてしまう別の原因として、体が硬い事で体全体が硬直状態になり、腰と足が一緒に回転してしまう事も考えられます。
体の硬い人は総じて関節も硬く、腰と足が同時になって動いてしまい、結果的に左足が打ち出し方向に向いてしまいます。
身体の柔軟性を高める為にも、日々ストレッチを実践してみてください。
ゴルフでよく使う身体の箇所、肩甲骨、股関節、腰などの柔軟性をアップさせることで、飛距離アップやスムーズなスイング作りに役立ちます。
5.3. ③左足つま先が開いてしまう
インパクトの際に左足のつま先が開いてしまう原因は、ダウンスイングで左足の踵(かかと)に体重が移動してしまう事です。
左足の踵(かかと)に重心が移動すると、ダウンスイングによる目標方向へ勢いのまま、踵(かかと)を中心に足が回転してしまい、つま先が目標方向に開いてしまいます。
左足のつま先の理想の状態は、「アドレスとフォローでつま先の向きが同じ」状態です。
左足のつま先がインパクトで目標側に開いてしまうと、パワーロスやスライスの原因になってしまいます。
そうならないためにも、ダウンスイングからインパクトに掛けて、しっかりと左足の拇指球(ぼしきゅう)で体重を受け止め、地面を掴んで踏ん張る事が大切です。
感覚をつかむ為には、この記事の2.1.でご紹介したドアストッパーを使ったスイング練習が効果的です。
6. 傾斜のある場所での左足の使い方
スイングの一部ではありませんが、傾斜地ショットでも左足を基準に傾斜を表します。それが、左足下がり(ダウンヒル)と左足上がりです。
ここでは、ダフリ・ショットなどのミスが出る難しい傾斜地での左足についての解説をします。
6.1. 左足下がり(ダウンヒル)のショット攻略法
左足下がりのショットは「ダウンスロープ」もしくは「ダウンヒル」とも呼ばれ、左足が下がっている分、ロフトが立ちやすくなるのがこの傾斜の特徴です。
つまり、平地と同じように打つと、弾道が低いボールになりやすくなります。そして、それに逆らってボールを上げようとしてミスを犯すのです。
攻略法としてはまず、傾斜のある地形でのアドレスで、右足に体重を掛けるのではなく、傾斜の大きさに比例して多くの体重が左足にかかるようにします。
そして、地面に対して軸が垂直になり、肩と腰のラインが地面と平行になるように体全体を傾けます。
その際に、自分のベルトが地面と平行になるようにすると、自然と肩も平行になります。
この体の傾きが不十分だとハンドレイトになりやすく、ダフってしまったり、ロフトが寝てしまい距離感が合わなくなってしまいます。
平地と同じく、ハンドファーストのアドレスを心掛けましょう。
そして、「低いライナーボールを打つ」意識でダウンブロー気味にスイングし、ボールが高く上がり過ぎないようにするのがポイントです。
6.2. 左足上がり(アップヒル)のショット攻略法
左足上がりの傾斜でも、「低いボールを打つイメージを持つ」ことは共通です。
左足上がりの地形では、高いボールを打とうとすると特にボールが上がりすぎたり、ダフりの原因になります。
アドレスでは、こちらも傾斜の角度に合わせて両肩、腰、両膝がスロープと平行になるように構えます。
重心はセンターに、右肩が下がり過ぎないことに注意します。そして、動き出してからも重心を動かさないのがポイントです。
傾斜地でのスイングでは、スタンス幅を狭くすることと、オープンスタンスにすることで負担が軽減されます。
最後に、傾斜地でのショットのミート率をあげる練習方法を、動画でご紹介いたします。
7. まとめ
ここまで読んで頂いて、ゴルフスイングのあらゆる場面において、左足が重要な役割を果たすことをお分かりいただけたと思います。
ショットの方向が安定するかどうか、スイングのパワーを余すことなくボールに伝えられるかどうかは、左足の使い方に掛かっています。
正しい左足の使い方を意識する事でショットの飛距離も安定性も見違えるように改善します。
ここで読んだ内容を意識して繰り返し練習して、是非理想のゴルフスイングを手に入れて下さい。
ちなみに、今回の記事では「左足」というひとつのパーツに注目しながらご説明してきました。
しかし、スイングを上達させていくためにはひとつひとつのパーツの動きを熟練させていくだけではなく、スイングの一連の流れをスムーズにしていくことが重要です。
以下の記事では、左足だけにとどまらずスイング全体の動作についてまとめてあります。左足の使い方を確認したら、今度はこちらの記事をご覧になって、スイングの基本を正しく理解できているか確認してみてください。
→→→プロゴルファー監修!「ゴルフ初心者がスイングを最短で身につける5ステップ」を確認する。
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